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2023.03.22

シンガポールに続き、台湾でもOne&CoをオープンさせたJR東日本に話を聞く。

JR東日本台湾事業開発 石黒陽一

――はじめに自己紹介をお願いできますか?
1966年生まれ、青山学院経営学部卒業、卒論は東京の再生をテーマに書きました。 1990年JR東日本に入社。約半年に亘る入社時研修では盛岡に赴任。研修期間中は列車乗務員の見習いや駅業務、保線業務など鉄道会社の仕事を一通り体験しました。

――なぜJR東日本に入社しようと思ったのですか?
大学の卒論のテーマとも近いのですが、カタチに残る仕事がしたいと思い就職先はデベロッパーを志望していました。JR東日本は当時上野駅の高層化の計画や様々な再開発計画があり興味を抱きました。実はJRに入社しましたが鉄道が特に好きなわけではありません(笑)

――JR東日本に入社してからの経歴は?
1年目は新宿駅で改札業務に従事し、1日150万人以上が行き交う駅できっぷ切りも経験しました。その後、新宿駅の喫茶店を経て、商業施設の新宿ルミネでテナント管理業務、岩手県の遠野駅に長期滞在ホテルを開業するための調査業務、首都圏の駅ビルの新規開発、駅のキオスク売店の販売促進、駅ナカコンビニ「NEWDAYS」ブランドの立ち上げ、駅ナカ商業施設「エキュート」の業態開発など、主に商業施設に関わる仕事に就いてきました。 2005年にエキュート大宮、エキュート品川を開業した後は、JR東日本の仙台支社に勤務しました。

その後は商業施設を運営する株式会社アトレで取締役、同じく宇都宮ステーション開発株式会社で代表取締役社長、2018年6月に台湾に赴任し、今に至ります。

――JR東日本の事業概要や、今後の台湾での展開について教えて下さい。
現在弊社では、皆さまにご利用頂いているOne&Co Taipeiの他に、ホテル開発やフィットネスジムの開発、大規模複合開発のコンサルティング事業などに取り組んでいます。

弊社が台湾で最初に開業したJapan Rail Caféはその使命を終えて2022年9月末で閉店しましたが、Japan Rail Caféで担っていた日本へのインバウンド事業は、業務の一部をOne&Coが引き継ぐこととしました。ホテルの開発については2021年夏に、「ホテルメトロポリタンプレミア 台北」をオープンし、現在、ホテル内にフィットネスクラブ.「 ジェクサー」を2023年夏にオープンさせるべく、準備を進めています。

今後ホテルやジェクサーは複数箇所の展開を目指していきます。更にホテルについては「JR東日本メッツ」というビジネスホテルブランドの導入や、フランチャイズによる展開も探っていきます。 鉄道関係の事業に関しては、台鉄、高鉄、MRTとも官が関わる機関なので、開発などの大規模な連携は容易ではないと考えます。しかし日本での経験を活かして、駅施設の商業開発に関するコンサルティング業務は可能性があると思います。

また、ジャストアイディアですが、東京駅などで新幹線の折り返し時に行われる車内清掃などのノウハウのビジネス化も面白いかもしれません。 他にも健康寿命など高齢化社会への対応は日本が20年以上進んでいるので、例えばフィットネスで健康維持や病気予防などのノウハウを伝えられれば、台湾に貢献できると思います。

――最後に、今後の意気込みや目標を教えて下さい。
One&Co Taipeiは、台湾に進出してきた日本企業と日本に進出したい台湾企業が交流し、コミュニティが生まれ、お互いが刺激し合いながら新たなビジネスを生み出す空間を目指しています。仕事、国籍、年齢を超えた交流で楽しい空間を作って行きましょう!

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