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2024.05.30

木造建築は地震などに弱いのではないかという懸念や一棟物件に馴染みがない、というような台湾と日本のギャップを克服し、円安を追い風に好調な業績——AIKEN JAPAN 楊佳鈴(通称:Olgaさん)支店長に話を聞く

株式会社アイケンジャパン

――最初にご経歴をお聞かせいただけますか?
       またなぜAIKEN JAPANに入社されたのですか?
私は台北出身で、学生時代はずっと台北に住んでいました。その後留学のために東京で3年間を過ごしました。最初の1年目は八王子で言語学校に通い、日本語能力試験(JLPT)1級を取得しました。その後2年間、東京デザイン専門学校でインテリアデザインを学びました。留学中は日本語の学習だけでなく、空間デザインの概念や美学も磨き、休日には地元の住宅や商業スペースを見学し、空間利用と配置のデザインに強い興味を持ちました。

2019年、AIKEN JAPANは日本以外の海外市場を開拓することを決定し、新市場の開拓のために会社の上層部が何度も台湾を訪れました。ちょうど私は転職を考えていた時期だったので、そのきっかけで同社に入社し、台湾支社の設立や市場調査などの仕事を担当することになりました。2021年には台湾支社長に任命され、台湾の支社の運営とマーケティング戦略の立案と実施を担当しています。


(AIKEN JAPAN :https://zh-tw.aikenjapan.jp/

――台湾でのビジネス展開について教えてください。
AIKEN JAPANは日本で、投資用のアパートの企画、建設、販売、管理を行う建築会社です。日本の主要都市に11拠点あります。

アパートの間取りの配置にこだわり、高い防音・遮音性能によって入居者に快適な生活環境を提供しており、所有者も住みたくなるような住環境を創造しています。日本国内での販売プロジェクトを台湾の顧客に紹介することが主な業務内容です。

台湾と日本は以前より政治面や経済面で密接な関係があります。COVID-19の影響で往来が制限されていましたが、2022年10月に台湾入国に隔離する必要がなくなってから、日本に不動産を見に行く台湾人客が増えました。加えて日本円安が進んだこと、日本の不動産収益率が台湾より高いこと、台湾の地政学的リスクなどの要因もあり、台湾人が日本の不動産を購入する傾向が急速に高まっています。今年の業績は前年比で約200%ほど成長しました。

――事業の課題はございますか?
日本の不動産市場は成熟していますので、常に各地域の発展計画や情報に関心を持って収集しています。そして台湾のお客様に最新情報を提供し、投資の機会を手に入れるお手伝いをすることが課題です。

また、台湾は情報通信技術が発達しており、オンラインで情報を共有することが一般的ですが、正確な情報を確認し、台湾のお客様に日本と台湾の不動産投資の違いを説明し、AIKENのサービスを選んでいただくため信頼を築くことも一つの挑戦です。

――One&Coにご入居してからの感想を教えてください。
弊社は台湾での初期は他のシェアオフィスを利用していました。異業種他社との共同作業も行い、台湾のお客様に地元のサービスを提供するのに役立ちました。

One&Coを選んだ理由は、行政スタッフが優良なサービスの質を提供しているだけでなく、オフィス環境の質・立地・訪問客に与える良い印象などです。

One&Coに入居してから、会議室の予約が柔軟であったり、全体的に満足しています。またいつでも高品質なコーヒーが利用できるのも気に入っています。 今後、One&Coにおいて、他の業種やビジネスの情報、潜在的な購入者など、新しい交流機会を見つけることができれば良いと思っています。

――最後に、今後の意気込みや目標を教えて下さい。
台湾でしっかり地に足をつけていきたいと思います。日本のAIKENも建築品質を堅持し、設計理念の優れた品質を、更に多くの国にも伝えていきたいです。

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